みなさん。こんばんわ!現役国家公務員のふりむーです!
霞ヶ関国家公務員(総合職)1年目のほとんどは、まず窓口業務(総括L業務)に従事することになり、否応なしに総括補佐や課長のクリアをとる機会が増えます。
闇雲に案件を持っていっても、何度も打ち返されてしまい、残業時間が増えるばかりです。
なので、今回は窓口業務を上手くさばくノウハウをご紹介します。
そもそも窓口業務って何?
ノウハウを紹介する前に、そもそも、”窓口業務”が何なのか分からない方がたくさんいると思いますので、まずそこから説明しますね。
簡単にいえば、組織間のパイプ役となる業務です。
日々、国家公務員には多くの案件が舞い込みます。
法令協議、他府省庁からの作業依頼、施策などに関する国会議員からの説明依頼などがあるわけですが、これらの案件がきちんと担当者に渡るには、それを橋渡ししていく人が必要です。
また、1つの案件に対し、様々な担当者が関わることは、よくあるのですが、それをとりまとめ、課長達のクリアを代表してとっていく人がいたほうが効率的ですよね。
つまり、窓口業務というのは、とりまとめ業務なのです。
一見、たいしたことがない業務にみえるかもしれませんが、これは大変重要かつ、重労働です。
とにかく、案件数が多いですし、国際会議や国会対応、閣議など重要な案件を見逃してしまいますと、最悪、省としての意見を発信できないこととなってしまいますので、今後の日本の動きにも影響してしまうと言っても過言ではありません。
ワタシが窓口業務をやってた時は、1日50件以上のメールが来てました(泣)
省や局、部の窓口業務は100件は超えていると聞いています。
もちろん、先輩達がフォローする体制をとっているものの、各先輩方も各々が担当している既存施策の執行業務で手一杯でフォローしきれない時がありますので、緊張感をもってやらなければなりません。
窓口業務の流れはこうだ!
一連の流れは以下のとおり。
- 届いたメールを読む。
- 不明点を調べる。
- 本当に自身の部署が担当する案件なのかを確認する。
- 作業担当者を特定する。
- 作業期限を決める。
- 作業依頼を展開する。
- リマインドをかける。
- 刈り取ってとりまとめる。
- 課長達のクリアをとって、発注元に提出する。
ざっと分かったところで、これから、一つずつ説明していきたいと思います。
1.届いたメールを読む。
基本的に各種案件のメールは、まず省の窓口である官房総務課に届き、内容に応じて、各局・部の総務課窓口に展開され、そして各課・室の窓口に展開されます。
当たり前ですが、メールの内容はよく読みましょう。
意識して読むべきは、案件の背景・経緯、目的、締め切りです。
これらは、作業依頼先の担当者やクリアをとる際の課長達に絶対に聞かれます。
メールに書かれていない場合は、発注元に必ず聞きましょう。
2.不明点を調べる。
メール内の不明点は、必ず発注元に聞きましょう。
作業依頼をかける人が内容を分からなければ、受注側はもっと分からなくなり、作業なんてできません。
こうなってしまうと、自分がとりまとめる時間や課長・総括補佐クリアをとる時間が削られてしまいますので、十分に注意しましょう。
なので、絶対に内容を理解しないまま作業依頼をかけてはいけません。
3.本当に自身の部署が担当する案件なのかを確認する。
メール内容で不明点がなくなったら、改めてこの作業依頼が本当に自分の部署が担当する案件なのかを確認しましょう。
事務所掌外にもかかわらず、作業依頼がきたりすることは少なくありません。
官房総務課や局・部の総務課窓口業務をやっているのは、たいてい、入省1・2年目の係員なのでいたしかたないです。
では、どのように確認すればよいか。
ワタシの場合は、以下のようにしていました。
- 組織令(政令)を読む。
- 予算要求の際に作成されている所管事業のポンチ絵(PowerPointで作成された事業概要資料)を読む。
- 所属する省庁のHP(政策分野)を読む。
組織令というのは、各部署の事務所掌について定められた政令です。ざっくりとしか、書いてありませんが、なかなか役立ちます。
自身の部署の所管事業についてざっくり確認したいときは、毎年、財務省に対する予算要求時に、たいてい、事業の概要資料が作成されていますので、それを使って確認しましょう。手許になければ、庶務・会計係がもってるかと思いますので、借りるとよいです。
もっとその事業について調べたいときは、省庁のHPで確認しましょう。国民向けに精魂込めて作られていますので、けっこう分かりやすいです。
こうすれば、自分の部署が担当なのかがたいてい判断できますし、なんとなく「この人が担当かな?」と当たりをつけられます。確信がもてないときは、当たりをつけた担当者に直接聞いてしまいましょう。
4.作業担当者を特定する。
「3.本当に自身の部署が担当する案件なのかを確認する。」で、作業担当者はもう特定できてしまうと思いますが、
「そもそも、誰がどんな事業を担当しているかなんて、分からないよ!!」と皆さんの声が聞こえてきそうですね。。。。。
大丈夫です!!!
あなたの前任が、ちゃんとそれくらいは教えてくれますし、着任した際、それぞれの係への挨拶回りを一緒にやってくれますので、ご安心を。
それでも、ぜんぜん、分からない場合は、先輩に聞くか、(怒られるかもしれませんが)総括課長補佐に聞きにいきましょう。
総括課長補佐というのは、「課」でいえば、課長の次に偉い人です。つまり、「課」のNo.2!!
「課」の各係を総括している方なので、聞けば一発で分かります。
ただし、総括補佐というのは、かなり忙しいポジションなので、聞きにいく際は空気を読んで機嫌が良さそうなところを見計らっていきましょう(笑)
5.作業期限を決める。
自身がとりまとめる時間と課長・総括補佐クリアをとる時間、指摘を反映する時間をしっかり考慮した上で、作業依頼の締切期限を決めましょう。
例えば、局・総務課窓口から、16日(月)時点で、「〇〇関係の資料を20日(金)〇〇時までにご提出ください。」という締め切りであれば、「19日(木)はとりまとめやクリアをとる日にしたいから、課内の作業締め切りは18日(水)〇〇時までにしとこっと。」という感じです。
複数の係に作業依頼をかけて、提出されてきたものを1つにとりまとめ、課長・総括補佐クリアをとるのは、何気に時間がかかります。なめてはいけません、
なので、とりまとめとクリアの作業日数は最低1日は確保しときたいところですね。
さあて、次はいよいよ、「6.作業依頼を展開する。」です!!!
しかし、ちょっと記事が長くなってきましたので、一旦ここで終わりたいと思います。
ばーい
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