これぞ国家公務員のやりがいある仕事「検討会対応」を覚えよう!

国家公務員の仕事内容

暑い夏が続きますね…。汗かくだけで体力削られます。

ふりむー
ふりむー

はい!こんにちわ!ふりむーです。

今回は、国の施策の企画・立案の要である「検討会」について、ワタシの経験を踏まえながら、述べていきたいと思います。

これから国家公務員を目指す方々にとっては、将来、自身がどのような仕事をするのかがイメージできると思いますので、ぜひ、読んでいってください。

検討会とは?

国家公務員は、様々な環境・経済・社会的課題を解決するため、たいてい”検討会”を開きます。

”検討会”は、大学教授など各ジャンルの専門家達が集まった会議体です。

検討会で議論された内容は、報告書にまとめられ、それが国の施策の礎になっていきます。

各省庁のHPには、様々な検討会の議事録や資料が掲載されていますので、お暇なときにでも、ぜひ読んでみてください。

検討会は、実際どのように進められているのか?

ここからは、あくまでもワタシが経験した検討会対応なので、一例だと思っていただければ幸いです。

ワタシが検討会を初めて対応したのは、入省4年目の時でした。

経験者の先輩や同期に聞いたり、様々な検討会の議事録や報告書を読んだりしましたが、正直なところ、当初は具体的にイメージをすることができませんでした。

なので、初めて対応した検討会は、かなり四苦八苦した記憶があります(笑)

検討会対応のフローについては、以下のとおりでした。

  1. 検討会運営業務を事業者に委託
  2. 検討会委員を決定
  3. 検討会資料の作成
  4. 検討会委員に事前レク
  5. 検討会開催
  6. 報告書のとりまとめ

1.検討会運営業務を事業者に委託

検討会の運営業務としては、会場の手配、検討会委員の旅費交通費及び謝金の支給、検討会資料の作成、検討会資料作成に必要な調査業務などがあります。

これらの業務を直接、国家公務員が処理することはないとはいえないですが、他にも多くの業務を抱えていることから、明らかにマンパワーが足りないため、たいてい、事業者に委託します(それに専門的スキルを要する調査業務は、事業者に任せるほかないですしね。)。

ワタシの場合も、検討会運営業務を事業者に委託しました。

具体的には、委託したい業務内容について記載した「仕様書」と呼ばれる発注書みたいなものを作成し、その業務にかかる費用(=入札予定価格)を積算した上、入札公告を出しました。

国が業務を発注する際は原則、「一般競争入札」に付して、その落札者に発注します。

落札方式には、様々ありますが、ワタシは、「総合評価落札方式」を使いました。

これは、入札に併せて技術等の提案書を受け付け、価格と技術等の総合評価によって落札者を決定する方式です。つまり、提案書の出来がよい事業者が落札しやすいわけです。

入札公告後は、入札参加者0を避けるため、省内で実績ある複数の社に電話して参加を促しました。

2.検討会委員を決定

無事に、落札事業者が決まれば、さっそく検討会運営の今後の流れについて事業者と念入りに打ち合わせを行います。

特に重要なのは、検討会委員候補リストの作成です。これが、検討会の成否を決めるわけですから。

ワタシは、まず事業者に提案してもらいましたが、そのままは鵜吞みにはせず、自分でもネット検索やヒアリングにより、研究科目、省内及び他省庁の検討会委員としての実績、省内の評判について調べたりしました。

そうやって苦労して作成した、検討会委員候補リストの第一弾は、瞬殺で上司に却下されました。

理由は、「若手の教授が入っていない」からでした。

というのも、国の検討会などでご活躍される先生方も高齢化しており、次代を担う、つまり座長(検討会のリーダー的存在)を担える人材を今後確保するためにも、若手の方を積極的に入れる必要があるからでした。

3.検討会資料の作成4.検討会委員に事前レク

上司と共に、検討会委員候補者の方々に直接連絡して無事に委員になっていただいた後は、いよいよ検討会資料の作成です。

まずは、事業者に案を作成してもらいます。その案を適宜、修正していきます。

担当者レベルで資料が完成したら、必ず総括補佐と課長にみてもらい、意見が出たらそれを資料に反映していきます(これが、なかなか重労働…)。

最終的に課長のクリアを得られたら、検討会委員に事前レク(説明)を行います。

ワタシの時は、座長は直接会って上司とともにレクを行い、他の委員の方々にはメールで資料をお送りし、不明点等があれば適宜回答していました。

座長とは、検討会における議論の大筋とだいたいの帰着点を、あらかじめ決めていました。

検討会はあくまでも、議論の大筋の肉付けを行う場であると捉えておりました。

すべてを検討会に丸投げしてしまいますと、議論が白熱するあまり、収拾がつかず、決着しないおそれがあるからです。

上司にも口酸っぱく言われました。「丸投げはするな」と。

5.検討会開催

国の検討会は、おそらく、たいてい4、5回は開催されていると思います。

ワタシの時は、夏に1回、秋に1回、冬に2回でした。

検討会当日は、座長の近くにいるようにして、検討会がタイムテーブルどおりに進むよう、ワタシは時間管理をしていました。上司は、適宜、委員からの質問に回答したり、事業者も調査結果についての詳細を説明していました。

検討会では、次の開催までに「〇〇についてもっと情報が欲しい」という委員からの要望があったりしますが、仕様書に記載されていること以上の内容は事業者に強いることはできませんので、できる範囲での調査にとどめられるよう、委員を説得するのも大切です。

本当に重要な情報でしたら、別途発注することになりますが……。

6.報告書のとりまとめ

検討会が全て終わると、議論の内容を報告書にとりまとめます。

まずは、事業者に報告書案を作成してもらいます。

大事な論点や結論、調査結果などが抜けていないか入念にチェックします。たいてい、報告書案が作成されるのが3月なので、事業者も年度末の繁忙期により、ミスが多発します。自分自身も繁忙期ですのでチェック作業は正直かなりきついです。

報告書案ができたら、検討会委員の方々に送って意見があったらそれを反映することになりますが、反映する際は、座長に相談した上で行います。

こうやって完成した報告書は、成果物として事業者から納入されます。

初めて自分が担当した検討会の報告書が完成したときの達成感は、今でも覚えています。

ふりむー
ふりむー

ちなみに、国会対応(国会答弁や質問主意書の対応)が重なると、もう家に帰れません。

今日はここまで!!

でば、また別の記事でお会いしましょう。

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