皆さん、こんにちは!現役国家公務員ふりむーです。
最近は、旧統一教会問題や大臣の失言などで、国会が荒れていますね。
そのせいで、岸田内閣は、3人も大臣が替わってしまいました。
国会が荒れていると法案が通りづらくなってしまいますし、その法案に基づく施策の今後の予定に響きます。
法案が今国会で審議されないまま、終わってしまいますと次期国会に出し直しです。
つまり、仕事が増えるので最悪です。
旧統一教会問題や大臣失言に関係ない法案くらい、速やかに通してほしいものです……。
とまあ、いろいろ愚痴をこぼしたところですが、もちろん、国家公務員の仕事は良い意味でゾクゾクして、楽しいと感じる瞬間もあります。
今回は霞ヶ関にいる国家公務員のやりがいについて語っていきたいと思います。
これから国家公務員を目指す学生の方々は、ぜひ読んでいってください。
そもそも霞ヶ関にいる国家公務員の仕事って何があるの?
完全にワタシの主観ですが、国家公務員の仕事をざっくりと種類分けすると、「事業(施策)」と「庶務・会計」になるかと思います。
「庶務・会計」については、イメージがつきやすいかと思います。
職員の給与計算や年末調整、健康診断や事務用品の手配、課内の予算管理や入札対応、人員を増やすための定員要求など、まさに裏方の仕事です。
おそらく、一般的な民間会社の庶務や経理とやっている仕事は、ほぼ同じかと思います。わざわざ、公務員試験を受けてまで、やりたい仕事かと言われるとちょっと微妙かもしれませんね。
ちなみに、「庶務・会計」は、一般職(旧Ⅱ種)の仕事になります。人事院の「国家公務員試験 採用情報NAVI」にも書いてありますが、一般職は「定型的な事務をその職務とする」とありますので、基本的には一般職は、「庶務・会計」を担当することになります。
なので、「庶務・会計」を一切やりたくない人は、一般職(旧Ⅱ種)は受けないほうがよいでしょう。ただ、本省の会計課長や総務課長は、総合職(旧Ⅰ種)の方です。
庶務・会計を全くやったことがない総合職(旧Ⅰ種)の方が課長になるなんて、庶務・会計を係員時代から頑張ってきた一般職(旧Ⅱ種)の方にとって酷な話だなと思います……。
一方で、「事業(施策)」は、法案作成や、各分野の専門家を集めた検討会を回して新しい事業(施策)を企画したり、技術的助言を各自治体に通知したり、大臣の国会答弁作成、国会議員からの質問主意書対応など、まさに日本を動かす仕事です。
ダイナミックでとてもカッコ良さそうな感じがしますが、法律、政令、閣議決定を要する計画や基本方針を作成する過程では、他府省庁や与党との調整があったりして、かなり精神をすり減らします。
また、事業(施策)を執行する際は、場合によっては業界団体とも調整を行ったりしますので、先方があまり協力的でない時の調整は、なかなか地獄です。
これらは、政策の企画及び立案又は調査及び研究に関する事務をその職務とする総合職(旧Ⅰ種)の仕事になりますが、一般職(旧Ⅱ種)の方も少数ですが担当しています。
ワタシも「事業(施策)」を担当してきましたが、非常にやりがいのある仕事だと思います。
とはいえ、超過勤務時間は毎月100時間に近かったですし、平日のプライベート時間はほぼありませんでしたので、「オススメの仕事です!!」とまでは、自信をもって言えないかもですね(笑)
仕事のどの部分にやりがいを感じるのか?
機密保持の観点から具体的な名称等は紹介することができませんが、なるべく皆さんがイメージできるよう、できる限り述べていきたいと思います。
ワタシの場合は、事業(施策)を執行することに対し、やりがいを感じておりました。
何かしらの業務を行いたい場合、基本的に我々は民間事業者に請け負ってもらいます(請け負ってくれた民間事業者を我々は、”請負事業者”と呼んでいます。)。
そのため、まずは仕様書を作成します。この仕様書には、業務目的、業務内容、期限等を具体的に記載していきます。
どのような記載ぶりであれば、請負事業者が見積書を作成しやすいかを考えるのは案外楽しいものです(笑)
仕様書が完成したら、どの程度費用(人件費、機材費、消耗品費、一般管理費など)がかかるかを計算するため、”予定価格”を積算します。
我々は、請負事業者を決める際、基本的には一般競争入札を行うのですが、この予定価格というのは、入札価格の上限価格つまり、業務の予算上限額というわけです。
積算ができたら、次に一般競争入札の”方式”を考えていきます。
最低の入札金額(見積金額)で応札した者を落札者とする入札方式(最低価格落札方式)にするのか、価格と技術等の総合評価によって落札者を決定する入札方式(総合評価落札方式)にするのかなど、どの入札方式が当該業務に対し最も適切であるかを考えていきます。
入札で無事に請負事業者が決まったら、今後の動きについて先方の担当者と入念な打ち合わせをして、いよいよ業務開始となります。
あとは、請負事業者がきちんと業務を進めるよう、しっかりとマネージメントしていくことになります。自分自身にかなり裁量があることから、まるで社長になったかのようで、かなり楽しいですし、やりがいを感じることができると思います。
とはいえ、結果を残さないといけませんので、責任は重大です(税金を使っている以上、失敗は許されませんので…。行政事業レビューで叩かれたくないすし。)。
年度末には、業務報告書をまとめていきます。当該報告書は、業務の成果についてまとめたものになりますので、自分が担当した事業の成果が形となって現れるわけですから、なんとも言えない達成感を味わうことができます(笑)
国家公務員のやりがいとは? まとめ
ワタシとしては、国家公務員のやりがいは、事業(施策)の企画・立案・執行にあるのではないかと思います。
庶務・会計の仕事はわざわざ、国家公務員試験を受けてまでやる仕事ではないと思うわけです。
なので、皆さんがもし国家公務員を目指すのであれば、ぜひ総合職(旧I種)を目指してください。
ただ、事業(施策)の企画・立案・執行を担当するということは、国会対応もしなければなりません。なぜなら、国会議員の関心は国が行っている事業(施策)にあるわけですから、それに対し様々な質問や批判をしてくるわけです。
国会対応が通常業務に加わると深夜まで仕事することになりますので、健康に支障がでる覚悟は、しといたほうがよいです。
今日はここまで!!次の記事でまた会いましょう!!では!!
ちなみに、入省1、2年目が経験するであろう窓口業務についても、記事にしてみましたので、ぜひ読んでいってくださいね。
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